子育て世代必見。歯医者が教える話の聞き方と話し方

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こんにちは。

 

歯科治療をしていると、いろんな患者さんと出会います。

 

夜眠れないくらい歯が痛くなった会社員の方、
スマホを見てて転んで前歯が欠けちゃった高校生、
子供さんの歯並びが気になってしまったお母さん。

 

同じような症状を訴えられても、
実際に口の中を見てみると、一人ひとりまったく異なっています。

 

彼らに挨拶をし、問診をして、口の中を見て、
レントゲンを撮り、今の状態について説明します。

 

そのうえで、患者さんとどういう方向で治療を進めていこうか、
いわゆるインフォームドコンセントを行ってから実際の治療にうつっていきます。

 

治療が始まってしまえば最後まで問題なく進んでいくことが多いのですが、
時には、患者さんの満足を満たすことができないことがあります。

 

場合によっては治療後にクレームが出てしまったり、不満げな顔で帰られることもあるんです。

 

「患者さんの言うとおりにしたのに…」

 

もちろん治療前の説明の段階で基本的なことは説明していますし、
治療後の説明もしっかりしています。なのにです。

 

必要なことを説明しても、どこか納得してくれない
必要な処置をしたのに、なぜか治療後に怒られた…

 

それどころか、患者さんの質問に答えただけなのに、
どこか腑に落ちない不満そうな顔をされてしまう。

 

「いやいや、聞かれたから答えただけなのに、なんて理不尽な…」

 

もちろん、人はそれぞれ価値観や考え方が違うでしょうし、
それはそれでしょうがないよ、と考えてしまうのもありなのですが、
それでは、僕らのコミュケーションはすべてバクチになってしまいます。

 

伝わることもあれば伝わらないこともある。

 

もちろんそれはそれでその通りなんですが、
診療やビジネス、子育てや教育をする上でバクチみたいなことはしたくないわけで、
せめてそれなりのアベレージは残したいものです。

 

「まずは聴くことから始める。」

 

これはコミュニケーションの教材でよく言われることです。

 

診療も問診から始まって、患者さんがどんな状態かを知ってから始まります。
お店のコンサルも同じで、いまお店が抱えている問題を知ることから始まります。
情報発信するときも、読者さんが何を知ろうとしているのかをリサーチします。

 

確かにその通りです。「聴くこと」から始めるは、
コミュニケーションのプロセスで正しいアプローチだと思います。
僕もまずは聴くに徹することが大切だっていうことには気付いていました。

 

でも、よくよく考えると、人の話ってまあまあ聴いてますよね??
自分だけが一方的に話をして終わりってなかなかないと思うんです。

 

大学の眠くなる講義とかは別ですけどね。
基本は人の話って、それなりに聞いていると思うんです。

 

「聴いてるんだよ」と。
「聴いてるんだけどうまくいかないんだよ」と。
「聴くは聴くけど、聴いてどうするのさ」と。
じゃあ、どうすればいいのさ?ということなんです。

 

「聴く」ということをしましょうという書籍は多いのですが、
そこには聴くべきと言われている内容が「足りない」んです。

 

じゃあ僕らは「聴く」ときに何を意識するべきなんでしょうか??

 

「ちゃんと聴いているのに…の罠」

 

コミュニケーションの本を読んだりすると、
相槌をうつ、オウム返しのように繰り返す、
話を途中でまとめる、5W1Hで質問をする… など、いろんな「聴く方法」がありますよね。

 

これはどれも正しいです。
でもここではいったん忘れてください。

 

まずは基本的なこととして、 人は誰でも自分の言うことを聴いてほしいと思っています。
そもそも人は、自分のことにしか興味がない生き物なんです。

 

人は何かを強制されたり命令されたりするのを嫌います。
なぜかというと、命令されるということは、
自分の選択肢を相手にコントロールされている、ということですよね。

 

言い方を変えると、自分の心の領域を侵されていることと同じで、
そんな自分の領域を侵されることに人は抵抗しようとします。

 

そしてその裏には、 自分の欲求を満たしてほしいという根源的な想いがあるんです。

 

歯の治療で言うなら、痛いところを治してほしいだけではなくて、
「とにかくこの痛みをできるだけ早くなんとかしてほしい」
「歯が欠けちゃったけど、できるだけ歯は抜きたくない」
「女の子だからできるだけきれいな歯並びになりたい」

といった欲求が隠れています。 僕らは「この想いを満たすような」歯科治療をしないといけないんです。

 

僕らが提供する歯科医療が、どれだけ高度な医療だとしても、
海外から輸入したどれだけ最先端の技術だとしても、
患者さん自身の欲求が満たされるものでなければ意味がないんです。

 

歯を抜いてインプラントが望ましいとしても、歯を抜きたくない人には通じない。
歯並びをきれいにしてあげたいと思っていても、時間やお金がかかるのを嫌う人には、
その必要性やすばらしさに意味を感じてもらえないのです。

 

「人の心の構造」

 

ここで、人の心がどうなっているのか簡単に見ていきましょう。

 

よく氷山の一角で表現されるように、人の心は、 表面意識ー潜在意識ー深層意識と分けられます。
(分け方は考え方によっていろいろあります。今回は便宜上このわけ方をします)

 

表面意識は「理性的」な考えをする部分。
潜在意識は「感情的、欲求的」な考え方をする部分です。

人は理性的な部分もそうですが、
それ以上にこの感情、欲求の部分を満たしてほしいと無意識に思っています。

 

歯科治療でいうと、
理性:この悪い歯はもうもたないから抜かないといけないのはわかっている。
感情:でも痛いのは嫌だしできるだけ抜いてほしくないな…

 

という心理状態だったとしましょう。

 

もしここで、「この歯はもうもたないので抜きますね」と言ってさっさと抜いてしまっては、
患者さんの心に違和感が起こります。

 

「正しいことはしてくれたのは間違いない。
説明もちゃんとしてくれた、でも…」

 

という感じです。
でもこう説明したらどうでしょう。

 

「できるだけ歯を残したいと思われるでしょうし、 やっぱり歯を抜くのって嫌だと思うんですよ。
でもこの歯を残しておくと、また痛くなるだけでなく、 隣の歯まで悪くなるかもしれません。
そのリスクのうえであえて残すことをしてもいいですけど、
僕はできれば抜いてあげたほうがいいと思います。」

 

少なくとも、相手の感情を踏まえたうえでの説明を処置をしているので、
相手に違和感はそこまで残らないはずです。

 

ここまで説明すれば、同じ処置をしても、違和感を残すどころか、
話をちゃんと聴いてくれた、という信頼感すら生まれてくれるのです。

 

「聴く上で最重要なポイント」

 

ここで、僕らが「聴く」うえで大切なことが見えてきます。

 

それは、

「相手が潜在的に望んでいることを聴きだす、察する」

ということです。

 

書籍に書いてあるような方法は、 単なる情報を引き出すことであったり、
表面的な共感を示す方法ばかりなんです。

 

だからいまいち使えない。

 

いくら情報を聞き出しても、たとえばどれくらい痛いのかとか、
いつ頃から痛みだしたのかとか、アレルギーはあるのかどうかとか、
そこで終わってしまっては足りないんです。

 

そういった情報はもちろん大切なんですけど、これにプラスして、
「相手が潜在的に望んでいること」を聴きだすことが大事なんです。

 

これができていないと、どれだけいい治療をしたとしても、
どれだけ優しくきれいに丁寧に治療したとしても、患者さんには伝わらない。

 

もったいないじゃないですか。

 

せっかく目の前の人によくなってもらいたいと思ってしても、
そう思ってもらえず、むしろネガティブにとらえられてしまうのって。

 

思うんですよ。大切な想いがあるのなら。
しかも、相手のことを思い、相手がよくなることを思って伝えたいことなのに、
それがネガティブにとらえらえられてしまうのって、
本当にもったいないなって思うんですよ。

 

時間もかかるし大変かもしれないんですが、
少し踏み込んだ相手の「感情」の部分まで探ってみるようにしてみてほしいんです。

 

「感情を聴きだす2つの質問」

 

だからといって、「いまどんな感情ですか?」なんて聴くのはナンセンスです。
誰も「いま僕はどんな気持ちだ?」なんて考えないですよね。

 

ポイントは、
「相手の気持ちをオープンにすること」 。
少しずつ気持ちの部分に入り込んでいき、
「 この人ならもう少し話をしてもいいかな?という気持ちになってもらうこと」です。

 

話をしながら相手の心の中に入り込んでいくときに使える効果的な方法があります。
本当はいくつかあるのですが、ここでは大きく二つに絞ってみましょう。

 

それは、「理性的な質問」と「感情的な質問」をきちんと使い分けることです。

 

理性的な質問とは、話の中で、「いまの状態について聴くこと」です。
感情的な質問とは、理性的な質問の中に、「感情的な質問をはさむこと」です。
理性的な質問を「事実」、感情的な質問を「解釈」と考えてもいいでしょう。

 

もう少し詳しく説明しますね。

 

:理性的な質問:

たとえば、患者さんが歯が痛くてやって来られたとします。

歯科の問診は、「歯科的な質問」「患者さん本人に関する質問」「患者さんの社会的な質問」、
つまり、小さい問題からだんだん大きな問題へフォーカスをうつしていくのが普通です。

 

まず「痛み」についてとことん興味を持ちます。

 

いつから痛いんですか?どんな感じで痛いですか?
冷たいものを飲んだとき?あったかいものを飲んだとき?
食べ物を嚙んだとき?何もしなくてもズキズキする?
などです。

 

次に「患者さんのこと」について聞いてみましょう。

 

アレルギーとかありますか?全身的に病気はありますか?
治療途中に気分が悪くなったことありますか?
今まで大きな病気にかかったことはありませんか?

 

次に「社会的側面のこと」について。

 

仕事はどんなことをされてますか?お子さんはいらっしゃいますか?
子育てはお一人で?お姑さんと同居ですか? 引越しの予定は?出張の予定は?
など、失礼にならない範囲で、できる限り堀り下げていくんです。

 

:感情的な質問:

 

その上で、これらの質問の答えに対し、
相手がどう思っているのかを探っていきます。

 

だからといって、「痛くて悲しいですか??」とか聴いてはいけません。
僕らが聞きたいのは、患者さんの治療に対する思い、ホンネ、希望です。

 

虫歯がある→→○○→→こんな治療をしてほしい。
この○○の部分を探っていくことです。

 

虫歯がある →→(痛くなるのは嫌だから治したい、でもできるだけ麻酔はしたくない)
→→時間をかけていいんで、ゆっくり治療を進めてください。何回でも来ますから。

 

虫歯がある →→仕事はたまに夜勤があり、朝は眠いからしんどいけど午後から受診できる。
→→でも普段は朝早くから夜遅くまで仕事なのでなかなか来れない。
→→できることなら回数少なめに治してほしい。
→→さっさと麻酔をして一回で治してほしい

 

同じ虫歯でも、背景が違えば解釈も変わるので、
この○○の感情の部分を一人ひとり探るようにしてみてください。

 

「痛い」「きつい」「しんどい」とかはすべて感情を表すものなので、
相手が潜在意識の中から感情を外に出すように誘導する 話し方をしないといけないんです。

 

「最後に」

 

僕が学生の頃のエピソードを聞いてください。

 

大学で研修していた頃、ほっぺたが大きく腫れた女の子がやってきました。
虫歯が進んで膿がたまってしまい、熱を持って、頭もボーっとした状態です。

 

話を聴き、ほっぺたをそっと触って、レントゲンを見て診察していた先生。
女の子のお母さんにいまの状態を説明して、最後、子供に一言。

 

「しんどかったね。よく頑張ってきたね」

 

と声をかけて頭をそっと撫でたんです。

 

そしたら女の子はホッとしたのか緊張の糸がほどけたのか、
急に泣き出してしまいました。

 

でもそのあとすぐに落ち着いてゆっくりと診療室に向かって行ったのです。

 

僕はこれを見て、こんな先生になりたいなと思いました。

 

きっとその女の子は、ほっぺたが大きく痛く腫れてしまって、、
不安でいっぱいだったと思うのです。それでも泣かずに我慢していた。

 

それが先生の一言があって、緊張の糸がほぐれたんだと思います。

 

聴くことは、単なる情報収集だけではありません。
聴くことを通じて、相手の心を少しずつオープンにしてあげることです。

 

そのためには、目の前の情報ばかりに気をとられるのではなく、
目の前の人の、感情の部分にまでフォーカスしてみてほしいんです。

 

そうすることで、目の前の人の気持ちは少しずつオープンになり、
あなたに対して信頼をもってくれるようになると思います。

 

きっとそこからあなたの仕事もビジネスも恋愛も、
すべてのコミュニケーションがうまくまわっていくはずです。

 

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